蒔糊の美~四ツ井健の友禅~ 福井新聞社 風の森ギャラリーで開催!
▶6/26(金)・27(土) 福井新聞社 風の森ギャラリー 10:00~18:00
ところ 福井市大和田2丁目801
▶6/28(日)・29(月) 中島屋呉服店 10:00~18:00
ところ 福井市春山2丁目16-8
*日によって開催場所が異なります。お間違いのないようにお越しください。
北陸・石川を拠点に活躍する日本工芸会正会員の友禅作家、四ツ井健さんの帯や着物をご紹介いたします。繊細な手仕事である糸目友禅と蒔糊(まきのり)友禅を駆使しながら、幾何学的な要素やグラフィック的な現代性を融合させ、洗練されたモダンな作品を作り出しています。26日(金)から28日(日)の3日間は四ツ井氏をお招きし、制作秘話や作品について楽しくお話していただきます。
皆さまのご来場を心よりお待ちしております。
【ギャラリートーク】
■6月26日(金)・27日(土)
場所:福井新聞社 風の森ギャラリー 時間:①11:00~ ②14:00~
■6月28日(日)
場所:中島屋呉服店 時間:随時開催

【略歴】
1962年:石川県金沢市に生まれる
1981年:金沢市内の友禅工房に勤め、10年 余りの修行を積む
1991年:第32回石川の伝統工芸展に初入選を果たし、独立
2006年:日本工芸会正会員に認定
現在:日本伝統工芸展や日本工芸会が主催する展覧会などで数々の賞を受賞し、全国の百貨店や専門店で個展を開催するなど精力的に活動
現代に息づく伝統美
「着物はファッションであること」をコンセプトに、身につける人が心躍るような作品を手掛ける友禅作家、四ツ井 健 氏。その作風は、趣味の登山で見た自然の風景や植物、山岳から得た感動を、抽象的かつ大胆な構図で表現しているのが特徴です。伝統的なもち糊を使った糸目糊置き技法と蒔糊技法の全工程を一人で手掛け、友禅染という伝統技法を用いながらも、既成概念にとらわれない自由な発想で、作品を作り出しています。
日本最高峰の染織作家が集う日本伝統工芸展では数々の受賞を誇る、日本を代表する染織作家の一人です。
訪問着「山の朝」
朝霧が晴れ、静寂に包まれた山肌に光が差し込む、その美しい瞬間を現代的な幾何学紋様で表現しています。
友禅の美を極める技法 蒔糊(まきのり)
「蒔糊」は、友禅染めの中でも特に繊細で、職人の感性と熟練の技が光る、江戸時代から続く伝統的な技法です。蒔糊技法は、その美しさを極め、芸術の域まで高めたことでも知られています。友禅染において、まるで雪が舞い散るような、あるいは霧が立ち込めるような、または銀河の星々のきらめきのような、繊細な風合いを表現する装飾技法で、その名の通り、糊を緻密に操ることで、手描き友禅ならではの奥行きのある表現を生み出します。
現在、蒔糊技法を操れる作家は極めてわずかです。蒔糊は市販されておらず糊の製造から行う必要があり、とても手間がかかる技術です。他では得難い表現ができるとても高度な技法です。

まいた蒔糊のばらつきを、ピンセットを使いひとつずつ微調整する四ツ井氏
名古屋帯「風車松文」
四ツ井氏こだわりのミルキーホワイトに染められた広大な空間に、散りばめられたのは、蒔糊技法で染められた風車のような、松の意匠。佐藤新一さんのたつみ綾の白鷹お召に合わせ、個性が光る洗練された装いに。
デザイン-美の探求-
四ツ井作品の源泉は、30年以上にわたり一日一案を欠かさず続けてきた「図案日誌」にあります。
「平凡の積み重ねが非凡になる」
漆芸の人間国宝、松田権六氏のこの言葉を胸に、ただひたすらに、図案を描く日々を積み重ねてきました。数々の図案日誌は、過去の自身のデザインとの対話であり、現在のスタイルを築き上げた道しるべでもあります。
白生地に筆を置く前、入念に練り上げられたデザインの雛形には、計算された美と、長年の鍛錬の中で培われたひらめきが同居しています。
「平凡の積み重ねが、唯一無二の美を生む」
妥協なき積み重ねから生まれる、深みのある作品をご堪能いただければ幸いです。

手前:デザイン帳や下絵 奥:雛形など